甘党

大の甘党の私。

コーヒーには角砂糖を五つ入れる。

クリープは絶対に入れない。

雨の日にレインコートを着て、

傘を差すようなものだから。

いつもそうやって飲む。

いつもだ。

手に収まるほど小さなカップ。

一口で飲めるほど少しコーヒー淹れて。

角砂糖五つ放り込む。

白い角砂糖が、

黒いコーヒーに汚されてゆく。

新雪に泥水が染み込むように。

その様をみて、私は薄く微笑む。